小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.03.31

ラスベガス

「ら」、「ラスベガス」で。

ラスベガスは今や、ブロードウェイをしのぐショービジネスのメッカです。
ブロードウェイのミュージカルは最近、ディズニー系を除いて全体的に小ぶりになっている印象がありますが、ラスベガスはますます盛んですね。

僕も何度かショーを観にラスベガスに出かけています。

最近ヒットしているラスベガスのショーは劇場設営型といって、作品のための専用劇場を造るので、他で公演することが基本的にできません。
DVDなどの作品映像も出さないので、目的のショーを観るにはラスベガスに行くしかないわけです。

ネバダの砂漠に位置するラスベガス、この街がどういった経緯で形作られていったのか、
僕は大阪松竹座が映画館として最後に上映した作品「バグジー」という映画を見て知りました。

バグジーとは、実在したギャング、ベンジャミン・シーゲルの蔑称、
「害虫・虫けら」といった意味。
主役はウォーレン・ビーティー、1991年のアメリカ映画です。

バグジーが愛した売れない女優バージニア・ヒル(アネット・ベニング)のニックネームをとって、
彼がベガスに初めて建てたカジノ付ホテルが「フラミンゴ」
(僕もこのホテルに泊ったことがあります)

ヒルとの愛憎劇も含め、一人の男の生きざまを描いた、心に残る映画です。

また、浅田次郎の小説「オーマイゴッ!」もお勧めです。

大前剛という主人公の名が英語で「オーマイゴッ」と聞こえることを発端に、様々な物語が展開していきます。
舞台はずべてラスベガス。

こちらは、カジノとしてのラスベガスの内幕が面白おかしく描かれていますが、理屈抜きで楽しめます。

ベガスに行かれた方も、まだ行かれていない方も
「バグジー」を観て、「オーマイゴッ」を読む。

俄かに「ベガス通」になれること請け合いです。

なお、ベガスのショーに関して興味のある方は、
https://www.artcomplex.net/text_archives/n/
僕の観賞記「ヌーボーシルク見聞録」を読んでみてください。

小原啓渡

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