小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.06.10

手相

「て」、「手相」で。

色々な占いがありますが、基本的にこれらの根拠は「統計学」なのだろうというのが僕の考えです。
統計である限りは、あくまで確率、可能性の問題ですから、どこまでいっても科学的な証明には至らないということになります。

それでも実際は、占いを様々な判断の指針としている人は多いようで、僕は過去に2度も、ある人と仕事を始める前にその方々が信じている占い師の所に行かされた経験があります。

「よく当たるから、一度行ってみたら?、面白いよ」

これだけなら、まあ話のネタですし、僕も軽く流してしまうのですが、

「いつなら行ける?予約取っといてあげる」

違う人なのに同じパターンなのが面白いのですが、こうなるとほぼ強制で、
しかも占いの結果は何となくその人に伝わっているような気がします。

僕の場合はその2度とも、「まあ、面白そうだから、いいか」くらいの気持ちで行きましたが、それ以外で自分から見てもらったことはありません。

一度目は生年月日などを言って見てもらう占いで(生年月日だけならわざわざ足を運ばなくてもいいのにと思いましたが・・)、2度目が生年月日と「手相」の両方でした。

結果は2度とも、至極良好な運命ということでしたが、「手相」に至っては、有名な歴史上の人物(徳川家康)の手相に瓜二つ、と何百年も前に亡くなっているその人物の手相をまるで自分が見てきたかのような口調で言われました。
(そういった文献が一応残っているらしい・・・)

まあ、悪く言われるよりは、よく言われる方が嬉しいわけで、有り難く拝聴しましたが、実はその時僕が考えていたのは、現在生存されていて歴史的偉業を成し遂げた人々の「手相」を写真か何かで収集し、バンク化しておけば、将来、統計学的に貴重な資料になるのではないかということでした。

ひょっとすると、そんな写真集が解説つきで出れば、意外に売れるかもしれませんね。

小原啓渡

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