小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.07.07

エコ

「え」、「エコ」で。

「エコロジー」は、直訳すると「生態学」のことですが、最近では生物学の枠を越えて地球環境問題など、極めて広範囲に用いられる言葉になっています。

「エコ」という短縮された言葉は、かなり広く知られるようになり、それに伴って地球環境に対する意識も少しづつ高まってきているように思います。

とはいうものの、「知っている、から、している」というコピーがありますが、僕自身が日常的にどれほど「エコ」に関して、具体的な動きをしているかというと、正直言って、外出時に待機電力を切ることと、コンビニなどで10円以下の釣り銭を、緑を守るための寄付ボックスに入れることくらいです。

ある日、家のコーヒーメーカーが使用していない時も、かなりの熱を持っていることに気づきました。

抽出のスイッチを押すとすぐに熱湯が出るように、常に水を沸かしている状態になっているようで、なんとなく「これはいかんだろう」と感じて、メインスイッチを切りました。

その時、何と表現したらいいのか、ほんの少しですが、変な気持ちよさがありました。

「電気代を節約できる」そういった損得勘定ではなく、単純に、「なんかいいことした」という自己満足的な心地よさでした。

それから、その「小さな気持ちよさ」がクセになって、毎日スイッチを切るようになり、それが習慣になりました。

確かに、僕が待機電力を切ったところで、それが地球環境に影響を与えることなど無いに等しいだろうし、電気代がそれで何十円節約できたとしても、そんなことはどうでもいい。

ただ、「なんか良いことした」的な自己満足、これは確かにあって、意外にこの個人的な「小さな気持ちよさ」が、大きな地球を変えるのかもしれないなと思う、今日この頃なのです。

小原啓渡

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