小原啓渡執筆集「諸行無常日記」
2008.07.25
人間
「に」、「人間」で。
吉田拓郎の「人間なんて」という唄をご存知でしょうか?
「人間なんて、ララララララララ?、人間なんてララララララララ?、・・・」と、
同じフレーズが何度も何度も続きます。
この曲は吉田拓郎自身の作詞ですが、「ララララララララ?」の部分で、ホントは何を言いたかったのでしょうか?
色々あり過ぎて、表現することができなかったのでしょうか?
「人間なんて」これが全てで、「ララララララララ?」は単なる音のフレーズなのでしょうか?
聞いた人が、自分で考えろ、ということなのでしょうか?
吉田拓郎とコンビを組んでヒット曲を連発した「岡本おさみ」という作詞家が書いたエッセイに、
「言葉は声に出すと、嘘みたいに聞こえるから・・・」というのがありましたが、
拓郎も嘘みたいに聞かれたくなかったのでしょうか?
僕なら、どう続けるか。
人間なんて・・・、「なんて」に続けようとするなら、
やはり、「らららららららら?」、しかない気がするのが、人間の悲しさなのかもしれません。
小原啓渡