小原啓渡執筆集「諸行無常日記」
2008.08.14
歴史
「れ」、「歴史」で。
「歴史は巡る」、「歴史から学ぶ」などとよく言われますが、素直に受け入れられない自分がいます。
今の世界、今の人類の営みを手放しで素晴らしいと言えないのが本心で、歴史が巡り、その歴史から学んだ結果が今の世界なら、この言葉自体に疑問を持たざるを得なくなるのです。
自然界のサイクルあるいはバイオリズム、つまり天体などの動きも含めた「周期」というのは、確かに存在すると思います。
しかし、その周期というのは時間的概念であって、全く同じことを繰り返すということではなく、徐々に変化し続けているものです。
つまり、重要なのはどう変化していくのか、どこに向かっているのかという事だと思います。
破滅に向かっているとも思える人類の歴史を軌道修正するために、人類はどこかで、過去の歴史を概念的に断ち切り、全く新しい未来を創造するという価値観に基づいた別次元に、劇的なシフトをしければならない気がします。
「恐竜が絶滅したように、人類も絶滅する」
これが歴史が教える究極の回答だと思うからです。
小原啓渡