小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.08.15

露天風呂

「ろ」、「露天風呂」で。

京都に鞍馬温泉という「露天風呂」があるのをご存知でしょうか?

湯船はそんなに広くもないですし、景色が格別というわけでもないのですが、市内から車で1時間以内で行ける手軽さと、すぐ近くに鞍馬寺などもあるので、外国から来られたお客さんの京都観光の締めにはかなり適しています。

外国の皆さんはとても気に入ってくれますし、「裸と裸の付合い」で、親しみが増すというのもいいですね。

フランスの演出家「フィリップ・デュクフレ」を連れて行った時も、すっかり上機嫌で、併設する旅館の脱衣所にあったマッサージ機に何度も100円玉を入れていたのを思い出します。

もちろん、時には一人で行くこともありますが、基本的に他のお客さんが多いと嫌なので、狙うのは雨の日、台風が近づいている時なども素敵です。

入っているのは自分だけですし、強風にあおられて、百日紅(さるすべり)の花が、水面を覆うほど湯船に舞い落ちるなんてこともありました。

雨に打たれながら「露天風呂」に浸かるっていうのも、たまには良いもんです。

小原啓渡

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