小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.09.26

水の都

「み」、「水の都」で。

大阪は昔から「八百八橋」と言われるように川(水路)が多く、来年はそうした街の特徴をより際立たせて大阪をアピールしようというフェスティバル「水都大阪2009」が開催される予定になっています。

僕も提案・提言するという立場で微妙に絡んでいますが、このフェスティバルに対する思いも、関わり方同様に微妙です。

まず、根本的に「水都」「水の都」というブランドを形成していこうとしている事自体にかなり無理があるような気がしています。

国内だけでも新潟市や広島市や柳川市は有名で、海運という部分も含めると横浜市や神戸市も「水の都」に含まれてきます。
海外も視野に入れると、ベニスやアムステルダムにそのブランド力で競えるとは到底思えません。

プロデューサー的な発想で考えると、やはり世界で唯一のブランドを先行して創り上げていく必要があるのではないかと思っています。

どうしても、水都にこだわりたいなら、敢えて「橋都」(橋の多い街)という造語を創って打ち出し、徹底的に「橋」にこだわってみるとか・・・、
ベガスで毎日見ることができる噴水ショー(池)レベルのものを川に常設するとか(船が通るため川では無理という指摘に対しても、資金の集め方に関しても秘策はあります)、
とにかくグローバル化が急速に進む現代においては、世界的競争力を持った、唯一独自の試みに挑戦すべきだと思うのです。

あと僕が提案したいと思っているものに、「ワークショップフェスティバル」があります。
今年100のワークショップを集めて開催しましたが、その数とクオリティーをガンガン上げていき、フェスティバル期間中大阪に行けば、安価で色々なワークショップが無数に体験できる「体験都市」「ワークショップシティー」にブランディングしていくという企画です。

はたして「水都大阪2009」がどうなるかは分かりませんが、とにかく「世界的に差別化された企画」で開催・継続されることを願っています。

小原啓渡

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