小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.11.12

「め」、「目」で。

「目は口ほどにものを言う」とはよく言ったもので、ひょっとすると口以上に真実を語る部位かもしれません。

「小原君は目が細いから、交渉事には向いてるね」と言われたことがあります。

「目の色を伺う」などとも言いますから、僕の場合は細すぎて相手からその色が見えづらいのかもしれません。

「眼光が鋭い」といった言葉もありますね。

確かに、百戦錬磨の人生を送ってこられた年配の方と話しているとき、ふと鋭い視線を感じて、心を射抜かれたような気分になる時があります。
(こういう方とお会いする時は、最初からすべて見抜かれていると思って臨みますが・・・)

「眼力」というのはまさに「真実を見通す力」「本質を見極める力」のことを言うのでしょう。この辺りのことは、自分が年齢を重ねるほど敏感に感じ取れるようになってきています。

ただ、僕が究極的に憧れ、望んでいるのは「眼力のある目」ではなく、「幼児のように澄んだ目」ですね。

「邪念のない無垢な目」ある意味で「怖れを知らぬ目」を持って死ねれば本望なのですが・・・。

小原啓渡

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